あなたにとって「教育」とは?

【原点に戻る「あなたにとって教育とは?」】

この6年ほど、走りながら考え、立ち止まりながら考えてきたが、最近は原点に戻ったような気がしている。
いまあらためて自分にとって「教育」とはなにか、を問い直している。

【ICEへの参加】
2008年、M1の時にスイス・ジュネーブで開催されたInternational Conference on Educationに参加した。テーマは"Inclusive Education: The way of the future"
全世界154カ国の文科省の人たちが集まり、今後各国でインクルーシブ教育をどう進めていくか議論をした。(もちろん日本も参加した)

この学会に参加をしたのが大きな転機。それまでは漠然と「障害児教育を変えたい」と思っていたところから、「どう変えるか?」の問いが生まれた。
そのためには「そもそも教育ってなんだ?」「今の課題は?」「それに対する私の役割は?」を考える必要があると思った。「まずはどこからはじめればいいんだ?」

帰りの飛行機の中、北海道の上あたりで一緒に行ったふくちゃんと話してて思いついたのが、この学会でおこなわれていたラウンドテーブルを日本でもやってみること。多様な立場の人がオーナーシップを持って今後の教育の課題と可能性を語るラウンドテーブル。

まずはハードルが低い場をつくって、関心がある人を集めて対話をしてみよう。その中で多様な人のストーリーを聞きながら、自分が大切にしている教育観を問い直そう。


【より良い教育を語る会】
そこではじめたのがCommittee for Better Education(CBE)。
より良い教育とは?についてお茶を飲みながら月に一回ざっくばらんに話す会。はじめは参加者4人かな?2009年から2013年までやってて、最後の方は毎回30人ほど参加者がいて、たぶん述べ150人くらいの人が参加。

CBEが大切にしていたこと
1. 参加者全てが当事者。
誰もが教育を受けてきたし子どもが生まれたら子どもが教育を受ける。どんな立場の人も対等に議論する。
2. 課題解決を探る。
課題・問題点は、たくさん見つかる。問題点を提示するのみでなく、どうやったらその問題が良くなるか・解決法・対策案をみんなで話し合うことを大切にする。
3.プロセス重視。
結論を出すことを目的とはせず、話し合うプロセスの中でそれぞれが気づきを得ることを目的としている。

当時は「当事者意識」「プロセスを大切に」「できることからやってみる」がマイブームだった。

面白いことに、この会には私が居酒屋で知り合った八百屋さんや、常連のバーのマスター、そこの常連さん、ミュージシャン仲間、シカゴ時代の友人など、本当に多様な人が参加していた。
みんなそれぞれのストーリーがあった。


【あなたにとって教育とは?】
CBEでは毎回自己紹介の時に「あなたにとって教育ってなんですか?」と参加者が考える「教育観」を聞いていた。

2011年と2012年にフォーラムも開催した。2012年のテーマは「オレの教育論」
教育を自分ごととして捉えて、自分になにができるのかを考えるきっかけづくり。
「他者のマインドは支配できないからきっかけをつくる」が当時大切にしていたスタンス。
人数を集めることより一人ひとりと繋がること、そして継続することを大切にしていた。ドタキャンあり、途中退出あり。


【より良い教育を目指すためには】
CBEを通して学んだこと。
時代と共に「良い教育」の方向性は変わる。
人によって異なる教育観がある。
誰もが「より良い教育」について自分ごととして考え、対話をすることによって、新たな視点を得られると共に、自分ができること、やれることの幅を広げるきっかけが作れる。

専門家としての客観的に見た「教育」ではなく、自分のストーリーとして「教育」を考える。思いを言葉にする。

トップダウンで変えるのも大切だけど、まずは当事者意識をもって自分の行動を変えるきっかけをつくる。
トップダウンで変えても、自発的に行動が変わらなければ。


自分が大切にしてきたことを思い出した。

いまあらためて。
あなたにとって教育ってなんですか。
あなたの役割はなんですか。


わたしにとって教育ってなんだろう。
わたしの役割はなんだろう。



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