私の取り扱い説明書?

自分について書きます。

私は「育てにくい子」だったらしい。
確かに母に生育歴を聞くと、大変そう…

自分が覚えていることや今の自分のことと合わせて自分の特性とそれとの付き合い方をまとめておく。恥ずかしいけど。
似ている子どもさんがいるかもしれない。



【特性】

①強い不安感・こだわり
(おそらく感受性が強すぎること・神経質なことによる)

・ルールを破ることに対する過度な不安感
「ルールは守るべきもの」。破ったらだめ。赤信号は渡ったらだめ。階段は矢印がついているほうを。道草はダメ絶対。授業中はいい姿勢じゃないとだめ。
人から言われたルールはその言葉のまま受け取っていた。年齢が上がるにつれて、ルールを守らない人もいることが分かった。破ってもだれにも叱られないルールがあることが分かった。理不尽で、誰も得しないルールがあることも分かった。ルールは変更できることが分かった。でも今でもルール違反は怖い。だからゲームとかは苦手。ルールを破ることがこわいから。


・残酷なニュースや災害(によって死ぬこと)に対する過度な不安感
雷や地震などの災害がものすごく怖い。阪神淡路大震災の時は常に「大事なものバッグ」を持ち歩き、「どうか地震が起きませんように」と毎晩祈っていた。
残酷なニュースを見ると、次は自分の番だ、と思っていた。
飛行機は中学生まで怖くてゆれがひどい時はボロボロ泣いていた。
今は「死ぬこと」と向き合ったのでそこまで怖くない。
(いつ死んでもいいやと思えるようになった)
が、正しい情報を得ないと不安なので、情報収集をたくさんする。


・完璧にできないことにたいする過度な不安感
すべてを完璧にやりたがる傾向がある。
苦手なことに対して昔はめちゃくちゃ努力をした。算数とか。走ることとか。
家でよく自主勉強をしていた。
小6でアメリカに引っ越したので英語ができないのは当たり前なのに、夜中まで勉強。
プロジェクトが終わらなくてよく夜中に壁を蹴っていた。
中学生のときのあだ名が「ミス・パーフェクト」…
今も完璧にできないことに対する不安感はあるが、だいぶ人に頼めるようになった!
が、その他者にもめちゃくちゃストイックに求める傾向がある。今はだいぶいいけど、昔はひどかった…悪気もなく「なんでできないの?努力したら?」とか言ってた。


・予定が変わることたいする過度な不安感(こだわり)
毎日同じルーティーンが安心する。食べる朝ごはんは毎日一緒がいい。
今は某コンビニのドーナツとコーヒーって決まっている。
家に帰ってからのルーティーンも決まっていた。
ピアノの練習の時間やお風呂の時間。その時間に他の人がピアノやってたりお風呂入ってたりしたらキレてたらしい…(妹談)
普段と違うルーティンは怖い。新しい場所もとても怖い。
(興味関心が勝てば大丈夫)

・人に評価されることによる不安感 (完璧主義はここから来てるかも)
ささいなことでも人から評価されることはとても怖い。
なので、小・中学生のころは、学校では過剰適応。学校の先生に求められることをそのままやっていた。家で爆発。
母が学校に相談しても「そんなわけない!」と信じてもらえなかったぐらい家と学校で差が激しかったらしい。


評価に対する恐怖心は今でもある。ネットで発信したり、講演してたらネガティヴな言葉をかけられることなんて当たり前なのに、いまだにいちいち凹む。


②興味関心の強いものにたいするこだわり・執着心・興味関心の狭さ
いちどこれだ!と決めたら、それしか見れなくなるし、考えられなくなる。
中学生の時は作家「灰谷健次郎」にはまる。
高校生の時は作家「遠藤周作」にはまる。
その後はパンク系の音楽にはまったり。
周りが見えなくなるくらい。過集中。

興味がないことについては本当に興味がないし、それを無理やりやらされるのはものすごく辛い。興味がない場所には行きたくない。自分にとってメリットがあるかどうかが大切。


③ ①②によるコントロールの苦手さ

エネルギー値のコントロールが苦手。すべてを0か100で考える傾向がある。
過集中の時は自分でもびっくりするぐらいエネルギー値が高い。自覚をしていない。
それがなにかのきっかけで途切れた時に、何もできなくなる。無気力。
感情の起伏もめちゃくちゃある。
「なんだってできるぜ!」って思っている時と「あー自分なんもできない」って思う時の差が激しい。
今もそう。
過集中で興味関心に突き進んでいる自分と不安が強い自分が戦ってる感じ。


④食と睡眠の特徴
不安や興奮が強いと食べられなくなる・眠れなくなる。
いまだに講演前や新しい場所に行く前はドキドキして食べられない時が多い。
一度好きになった食べ物をずっと食べ続ける。
コーン・エリンギ・カニカマ・ケチャップ大好き。


⑤過敏さ
音や匂いに対する過敏さ。特に具合悪いとき・不安が強いときはすべての音が聞こえてきてしまう。
だから人ごみはものすごく苦手。つらい。
他者との物理的・精神的距離感に対する過敏さ。他者と物理的・精神的な距離感が近いとすごく嫌悪感を抱いてしまう。人と一緒にいすぎると疲れるから一定の距離感が大切。
あと人の気持ちに対してもすごく過敏。「こういう風に思っているんじゃないか…」とすぐに想像して何も言えなくなる。


羅列すると結構すごい…
いまだにそれぞれの特性があるが、だいぶいろいろなスキルを得たり、付き合い方がわかったので今はだいぶ生きやすい。

【特性との付き合い方・得たスキル】


① 自分の特性を自分で知ること
自分の特性を認識することにより、「あ、私今こういう理由で不安なんだ」と自覚するようになり、そのうち「講演をするとだいたい何人かはネガティブなフィードバックをするが、大丈夫!」などと事前に自分に予告して不安を自分で和らげたりできる。
また、どうしても自分のキャパが足りないときは、不安になる状況を事前に回避することもできる。
言葉をたくさん知ることによって自分の情動を言語化できるようになったことと、対処方法の選択肢がたくさんできたことが大きい。

あと自分の特性を知ることで、他者には他者の特性があって、他者の世界の見え方があることがわかった。それまでは自分と同じように世界を見ていると思っていたから。

②キャパオーバーを予測し、不安を対処する方法の選択肢をたくさん用意する

私には「私ルール」がたくさんある。
不安な時は革ジャンを身につける、とかピアスをつける、とか好きなバンドのTシャツを着る、フードのある服を着る(首回りがあると安心する)ツイッターに不安なことを書いてみる、とか…
次の日起きれるか不安なときは母に電話をしてもらったら起きれるようになってる。
このようにして書くことも、自分の不安を和らげる一つの方法。

あとは、ぐるぐると自分のなかで考えることも不安を和らげる方法。
その上で、自分なりの「あたし論」を導き出す。私は私。私の考えはこれ。私なりのルールを決めたり、私なりの世界の理解の仕方。


③自分が安心して行動できる環境を探す

私はすごく環境に恵まれている。
ある方に「野口さんは空気を読まなくていい空気を読んでいる」と言われたが(笑)
今は自分のこだわりを安心して活かせる環境で働けている。

母・父は昔から
「頑張りすぎないで」「Take it easy」と言い続けてくれた。いまだに頑張りすぎているとアラートを出してくれる。

④助けを求めるスキル・ちょっと手を抜くスキル・自分を守るためにお願いを断るスキル・エネルギー値がゼロになる前に休むスキルの習得

①の自己認識をすることによって、自分は手を抜くことが苦手な人間だということがわかった。なので、適度に手を抜いたり人に頼んだりすることができるようになってからは、だいぶ楽になった。
よく自分に言い聞かせるのが「死にゃしないから大丈夫!」「もし死にたくなるぐらい辛くなったらいなくなったらいい」



以上、私の特性と付き合い方についての話でした。


障害の有無関わらず、自分のことを知ることはとても大切なこと。
自分の得意や苦手や自分の理想。自分のメンタルモデル。
どんな時に助けが必要か。どんな時にほうっておいて欲しいか。


この分野の勉強をし始めて、私は自分と向き合えるようになった気がする。
いまだに幼稚園のころの不安感満載で下ばかり向いていた自分も顔だすが…

いろんな人の取り扱い説明書読みたい!

コメント